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『徳川斉昭―栄光と失意の幕末ー』

  • 「烈公」と称された幕末の水戸藩主徳川斉昭。その半生を、
    史料を元に丹念に追跡。
  • 藩主への就任、幕府からの褒賞と直後の謹慎。苛烈を極め
    る藩内抗争と復権に至る道のり。
  • ・半生復帰後、異国船到来という未曾有の国難に、周囲の期
    待を背負い表舞台に登場する。
  • しかし天の時、地の利はすでに望めず、
    「開国やむなし」に傾いていく大勢。
  • 追い詰められていくなか、斉昭が施した朝廷工作は、
    さらなる騒乱の火種となっていく。
  • 国論を主導し、幕末の魁となった英傑は、なぜ失意の晩年
    に沈まなければならなかったのか。
  • 土浦藩主にして、大坂城代を勤めた 20 歳年下の従兄弟、
    土屋寅直との往復書簡から読み解く斉昭の心。
  • これは私達の数世代前が直面した、辛苦の物語。

 

 

目 次

序 章 貧しい水戸藩に斉昭は何をもたらしたか

第一章 斉昭の登場と、それ以前の藩内抗争

一 徳川斉昭の略歴

二 土屋寅直の略歴

三 斉昭登場前の藩内抗争のあらまし

第二章 暗転、追い落とされた斉昭

一 二人の藩主候補

二 改革派の進出

三 結城寅寿が門閥派の総帥へ

四 斉昭の失脚

五 斉昭は失脚理由をどう捉えたか

第三章 斉昭の復讐

一 斉昭の復権と結城派の抵抗

二 藤田東湖と戸田忠敞の死

三 谷田部藤七郎兄弟の処刑

四 結城寅寿の処刑

第四章 斉昭を栄光の舞台へ引き出した異国船

一 ペリーの浦賀沖来航とプチャーチンの長崎来航

二 毀鐘鋳砲

三 幕閣から遠ざけられる斉昭

四 斉昭の京都手入れ

第五章 追い詰められる斉昭

一 ハリスの来日

二 日米修好通商条約の締結へ向けて

三 日米修好通商条約の違勅調印

四 戊午の密勅

第六章 崩れ行く水戸藩

一 「英傑」去りてのち

二 天狗党始末

あとがき―見果てぬ夢を追って

『徳川斉昭書簡集』釈文(口語・全文)

参考資料


『徳川斉昭―栄光と失意の幕末ー』
新書判 324頁
税込 1,650円
(本体:1,500円 + 消費税 10%)
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